万葉集その十三(七夕祭り)

日本における七夕行事は,3つの伝説が習合して1300年前には既に
形作られていたと云われています。

7月7日の夜、織姫星(ヴェガ)が天の川を渡って牽牛星(アルタイル)に会う
空想豊かな中国の恋愛物語。

中国古来の行事である、女子が機織り等の手芸で巧みになる事を祈る
乞巧奠(きこうでん)。 

この二つが結びつき、
更に日本の、夏秋の行き会いの時期に水辺に掛け作りにした棚の上で
遠来の,まれびと神の訪れを待って機(ハタ)を織るタナバタツメの習俗が
合体して伝承されたものです。

タナバタツメとはタナ(横板)を付けたハタ(機)で布を織る女(ツメ)と言う意味です。

中国では織姫が牽牛を訪れますが日本では通い婚の風習があり逆に
牽牛(彦星)が織女のところへ通います。

万葉集では132首もの多くの七夕の歌が残されています。 

 「 彦星 (ひこほし) と 織女(たなばたつめ)と 今夜(こよい)会う

   天の川門(かわと)に 波立つなゆめ 」 

              巻10の2040  作者未詳


 (彦星と織姫が今宵逢う、その天の川の渡し場には波よ
  荒々しく立たないでおくれ。決して。)

 迎えに来た織姫と行き着いた牽牛とが支障なくすぐさま逢えることを
 祈った歌です。

   「天の川 川門(かわと)に立ちて 我が恋し

       君来ますなり 紐解き 待たむ 」 

                巻10の2048  作者未詳
 

(天の川の渡し場に佇んでは私が恋続けてきたあの方が
  いよいよいらっしゃるらしい。着物の紐を解いてお待ちしよう。)

 いよいよ近くに恋人がやってきた気配に身も心も躍る織女。
 紐解き待たむのあとはただ待ちに待った共寝があるばかり。
 織女にかけて自身の心情を表したもの。

 古代の「七夕」は男女共寝をする日でもありました。
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by uqrx74fd | 2009-03-08 09:52 | 生活

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